本田圭佑/CSKAモスクワがチャンピオンズリーグ4強に進む確率

今日明日とチャンピオンズリーグ準々決勝の2ndレグです。日本人にとっての注目はなんと言っても本田圭佑率いるCSKAモスクワ。CSKAは本日(日本時間では明日4/7未明)ホームにてインテルを迎えます。世界の本田、個人的には彼がその活躍をどこまで見せてくれるのか期待しているので「勝ち進んでほしい!」という思いが強いです。

では、賭博市場は本田圭佑チャンピオンズリーグ4強に進む確率をどのくらいに見積もっているのでしょうか?オッズとインプライドゴールで見てみようと思います。

賭博市場の評価

まず、1stレグではこの2チームはどのように評価されていたのでしょうか?以下はインテルがホームだった1stレグ試合直前のオッズとインプライドゴールです。
表1 Inter v CSKA のオッズ Thu, 01 Apr 2010 03:43:19 +0900

back lay implied goal
home (Inter) 1.47 1.48 1.7
away (CSKA) 9.60 10.00 0.5
draw 4.50 4.60
dist. 100.67% 99.31%


オッズにかなりの開きがありますね。インプライドゴールの差も一目瞭然です。モウリーニョ率いるインテルは目下国内リーグトップ、選手層、知名度、資金力、何においても世界有数の強豪クラブチームです。このような一方的なオッズになるのもそう不思議なことではありません。結局、この試合は1-0でインテルがCSKAを下しました。


そして、2ndレグ、今度はモスコーがホームの試合です。16:00現在のオッズはこれ
表2 CSKA v Inter のオッズ Tue, 06 Apr 2010 15:59:38 +0900

back lay implied goal
home (CSKA) 3.55 3.60 0.9
away (Inter) 2.38 2.40 1.2
draw 3.30 3.35
dist. 100.49% 99.30%


1stレグとはびっくりするほど差が縮まっています。サッカーの試合はホームとアウェイで勝率に差があるというのは有名な話で、その差異は統計的にも有意に観測されているのですが、通常ここまで大きくなりません。これはモスコーが人工芝であるということがかなり影響していると推測されます。もちろん、インテルは積極的に点を取りにいくより1点を堅守する戦略をとるであろう、という推測も織り込まれるため、インプライドゴールもあまり大きくはなりにくい傾向にあります。それでも、セビージャ戦のときのオッズも同様にホームのCSKAをかなり評価していた(オッズが低かった)ことを考えると、やはりこれは人工芝によるアドバンテッジだと思われます。

4強に勝ち進む確率

1stレグで敗戦しているCSKAにとって、チャンピオンズリーグ4強に駒を進めるには今日に試合に勝つだけではダメです。「2点差」で勝たなければなりません。ということで、インプライドゴールを元に試合結果を場合分けしてみると、以下のようになります。
表3 準々決勝の結果

  確率
CSKA勝利 24.63%
1-0で延長戦 12.31%
インテル勝利 63.06%


賭博市場、 Betting Exchange ではどう賭けるのか?に書いたとおり、これらオッズは90分間のみを反映したもので、延長戦に関する情報は含まれていません。よって、CSKA 1-0 Interとなり延長戦に入った場合はまた計算しなおさなければなりません。同じ人工芝のスタジアムですから、本戦と同じインプライドゴールで考え*1、同点PK戦のときは50/50と考えれば12%のうち5-6%はCSKA勝利になると考えることが出来ます。そうなるとCSKAがチャンピオンズリーグ4強に勝ち進む確率は約30%という結果になります。



30%、アンダードッグではありますが決して無理な確率ではありません。本田の活躍、期待してます。

*1:もっとも、延長戦ではガラっと戦略が変わるので同じインプライドゴールという前提はいささか乱暴。